コラム|鹿児島市武岡の歯医者「小森歯科クリニック」

コラム

News歯間清掃・舌ケアと健康の研究紹介|鹿児…

「毎日の歯みがきに、フロスや舌のケアを加えると健康にも関係するの?」――そんな関心を引く研究レポートが発表されました。今回のコラムでは、鹿児島市武岡の小森歯科クリニックが、その研究の内容と結論を、できるだけ簡潔にご紹介します。むずかしい話は抜きに、日々のセルフケアを見直すきっかけになればうれしく思います。

どんな研究が行われたのか

ご紹介するのは、東京科学大学(旧・東京医科歯科大学などが統合)の研究チームが2026年に発表し、歯科の国際専門誌に報告された研究です。

この研究では、全国の65歳以上で自立して生活する高齢者、約9,676人を対象に、およそ6年間にわたって健康状態を追跡しました。そのうえで、日常の口腔セルフケア――具体的には、デンタルフロスや歯間ブラシを使った「歯間清掃」、そして舌ブラシを使った「舌のケア」――を習慣にしているかどうかと、その後の健康との関連を分析しています。特定の患者さんではなく、地域で普通に暮らす、比較的お元気な高齢者を対象に、これだけ大規模に関連を調べた点が特徴です。歯みがき以外のセルフケアに注目した研究として注目されています。

レポートでわかったこと

結果はとてもシンプルです。フロスや歯間ブラシで歯間清掃を行っている人は、行っていない人にくらべて、全体の死亡リスクが約11%低いという関連がみられました。さらに、舌のケアを行っている人では、その差は約23%低いという関連でした。

なぜこうした関連がみられるのでしょうか。背景には、お口の中の細菌が、飲み込みの際に気管へ入り、高齢の方の誤嚥性肺炎などを通じて全身の健康に影響しうることがあると考えられています。歯みがきだけでは届きにくい「歯と歯の間」や「舌の表面」を清潔に保つことが、お口の健康、ひいては体の健康にも関わる可能性がある、というわけです。日ごろ見落とされがちな部分に光を当てた結果といえます。

この研究の結論(簡潔に)

この研究が示したのは、「歯みがきに加えた歯間清掃や舌のケアという簡単な習慣が、健康と良い関連を持つ可能性がある」ということです。

ただし、読み取るうえで大切な注意点があります。これはあくまで「関連(相関)」を示したもので、「〜すれば必ず長生きできる」といった因果関係を証明したものではありません。また、対象は主に高齢の方で、すべての年代にそのまま当てはまるとは限りません。それでも、比較的取り入れやすいセルフケアが、健康との関わりという視点から見直されるきっかけになる、意義のある報告といえます。取り入れるなら、歯と歯のすき間が狭い方はデンタルフロス、広めの方は歯間ブラシが目安です。舌のケアは一日一回ほど、力を入れずやさしく行うのがポイントです。自分に合った方法は、歯科で相談すると安心です。

まとめ

今回ご紹介した東京科学大学の研究では、フロス・歯間ブラシによる歯間清掃や舌のケアを行う高齢者で、死亡リスクが低いという「関連」が報告されました(歯間清掃で約11%、舌ケアで約23%)。因果を断定するものではありませんが、毎日の小さなセルフケアの積み重ねが、お口と全身の健康につながりうることを示唆する内容です。鹿児島市武岡の小森歯科クリニックでは、予防歯科・定期健診でセルフケアのご相談も承ります。ほかの記事は歯科コラム一覧からご覧いただけます。

※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたもので、特定の効果を保証するものではありません。ご紹介した研究は健康との関連(相関)を示したもので、因果関係を断定するものではなく、主な対象は高齢者です。お口や全身の状態には個人差があります。気になる場合は歯科医院へご相談ください。(参考:東京科学大学プレスリリース https://www.isct.ac.jp/ja/news/1bz0ie035mmy /掲載誌 Journal of Dentistry, 2026)

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