「うちの子、下の歯が前に出ている気がする」「かみ合わせが逆かも」――お子さんのいわゆる"受け口"が気になっていませんか。受け口は、気づいたときに「いつ相談すればいいの?」と迷いやすいものです。小児矯正シリーズの第2回では、鹿児島市武岡の小森歯科クリニックが、受け口(反対咬合)とはどんな状態か、そして相談の時期の考え方をやさしくお伝えします。
受け口とは、歯を噛み合わせたときに、下の前歯が上の前歯より前に出ている状態をいい、専門的には反対咬合(はんたいこうごう)と呼ばれます。
通常は上の前歯が下の前歯に少しかぶさりますが、受け口ではその関係が逆になります。原因はさまざまで、下あごが大きめ・上あごが小さめといった骨格の傾向によるもの、歯の傾きや生える方向によるもの、舌で歯を押す・下あごを前に出す癖によるものなどが考えられ、これらが組み合わさっていることもあります。見た目の印象だけでなく、前歯でうまく噛み切れない、発音がしにくいといった機能面に関わることもあります。原因によって向いている対応が変わるため、まずは「どのタイプの受け口か」を知ることが出発点になります。
受け口は、数ある噛み合わせの状態の中でも、**早めに相談しておくとよいとされることがある**タイプです。
理由の一つは、あごの成長を利用できる時期があるためです。成長期にあるお子さんでは、あごの成長のバランスを見ながら対応を考えられる場合があります。ただし、「受け口=必ず早く治療すべき」というわけではありません。乳歯のうちは自然に改善していくケースもあれば、しばらく経過を見守ったほうがよいケース、成長を待って対応するケースもあります。どうするのが適切かは、骨格や歯の状態、成長の段階によって一人ひとり異なります。だからこそ、自己判断で焦る必要はありませんが、気づいた時点で一度、専門的に状態を診てもらうことに意味があります。
ご家庭では、次のような様子が受け口に気づくきっかけになります。前歯でかみ合わせたときに下の歯が前に出ている、横から見たときに下あごが目立つ、前歯で麺や葉物を噛み切りにくそう、サ行・タ行などの発音が気になる、などです。
相談を考えるタイミングの目安もお伝えします。たとえば、3歳児健診などで受け口を指摘されたとき、前歯が乳歯から永久歯へ生え替わりはじめる6歳前後、前歯で食べ物を噛み切りにくい・発音が気になるといったときは、一度相談してみるとよい時期です。こうした様子に気づいたら、「もう少し様子を見てから」と先延ばしにするより、一度歯科で相談しておくと安心です。相談したからといって、すぐに装置を使うとは限りません。まずは状態を確認し、「今は経過観察」か「対応を考える時期」かを一緒に判断していきます。当院では、お子さんの成長を見ながら、その子に合った見通しをご説明します。なお、矯正治療は原則として自由診療(保険適用外)で、費用や治療期間、装置による痛み・違和感などのリスク・注意点があります。これらは一人ひとりの状態によって異なるため、診察・カウンセリングのうえで具体的にご説明します。気になる点があれば、まずはお気軽にご相談ください。
受け口(反対咬合)は、下の前歯が上より前に出た噛み合わせで、骨格・歯・癖などさまざまな原因があります。あごの成長を利用できる時期があることから早めの相談がすすめられることがありますが、「必ずすぐ治療」ではなく、経過観察が適切なこともあり、判断は一人ひとり異なります。気づいたら焦らず、まず一度状態を診てもらうことが安心につながります。鹿児島市武岡の小森歯科クリニックは、お子さんのかみ合わせのお悩みに寄り添います。ほかの記事は歯科コラム一覧から、小児歯科もあわせてご覧ください。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたもので、特定の治療の効果を保証するものではありません。反対咬合の原因・適応・開始時期・方法・期間には個人差があり、診察のうえで判断します。気になる場合は歯科医院へご相談ください。(参考:公益社団法人 日本矯正歯科学会、日本臨床矯正歯科医会の公開情報をもとに作成)